どのくらい前になるのか
霧の中のような 雲の中のような
たまに射す光を探していた場所
抑えない事 の
放棄を覚えた
流れ落ちる痛みに構わず
細く冷たい鎖で
何重にも何重にも巻き続けた
鎧にはならない
温まらない
鎖は いつまでも冷たかった
いつの日か それは錆となり
解けなくなる と
それが 完成 であると
魂は自由に浮かび上がる
しかし
微笑みながら 鋭い刃で切り裂いた内面は
誰の目に触れる事も無く 萎縮し
風が通り抜けるようになった
欠落した感覚
しかし 戻る道は もう 何処にも無い