りあさんの世界

好奇心に任せて あれこれ行動中

金時山

三連休二日目、良く晴れた暖かな朝、
神奈川県と静岡県の境にある 金時山 に登った。
私の両親は箱根と御殿場の間の山に 住んでいる。

頂上は1213mだが、登り口は既に700mある。
かつてこの山は、山の形から猪鼻嶽(いのはなだけ)と呼ばれていたが、
坂田公時(金太郎)がこの山で山姥に育てられたという伝説から、
江戸時代の後期に金時山と呼ばれるようになったという。

途中で振り返ると 仙石原〜芦ノ湖が見渡せる
(気付かなかったが 人が入ってしまった・・・)

いくつも連なるゴルフ場は 
上空から見ると、ちょっと滑稽な事になっている。

景色が良い事で知られるこの山は
頂上から 富士山、澄んだ空気であれば
江ノ島、スカイツリ―も見える。

(やっぱり昼時で人が多くて写り込んでしまう・・)

今回私は、父について、5度目の登頂であった。

金時山には「金時娘」が14歳から茶屋を守っている。

18で 富士山の強力だった父親が他界。
以来独りきりで、毎日 小山から登ってくるのだ。

ほぼ毎日のように登る私の父は、顔なじみで、
家に彼女を招いてお茶したこともある様で・・・(笑)

彼女は 小柄だか、柔道を習得、敬虔なクリスチャンだそうだ。
すべてをこの山に捧げたのか、若い頃はものすごい苦労をしたらしい。
脱獄した殺人犯に 手を掛けられた事もあったとか・・・・!!

80歳を過ぎて、結構急な山道を、暗いうちから登ってくるのである、
恐れ入ってしまう。

そんな山に、父はこの日3065回目の登頂を果たした。
年間300回ペースだ。もう、きっと、毎日登らないと
体調を崩すような感じになっているだろう(笑)
その気持ちが 血の繋がった私には 良く解る。

3000回登頂を果たした人に、金時娘さんから 贈られるという
信楽焼の 大ダヌキが、玄関で迎えてくれた。父のネームがお腹に書かれていた!!

富士山の美しいラインを見ながら、3000回の中の
滑落やズッコケ秘話を聴く(笑)

心地よい疲れと 上げ膳据え膳のお酒に酔いしれ
NHKのダイオウイカを見ながら 眠ってしまった・・・・


翌朝起きて あまりの景色の代わり様に
どこでもドアを開けたような気分だった。

両親の家の前の道は 通行止めとなり
大きい方の車は 駐車場のスロープを登れず、
結局私は 父の運転するスタッドレスの「軽自動車」の
カチカチの背もたれに揺られて、東名を東へ帰宅したのであった。

しかもマニュアル車である(笑)

今年は もう一度くらい大雪が降りそうな予感・・・・